5分でわかる!マレーシアのインターナショナルスクールのカリキュラム

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近年話題のマレーシアのインターナショナルへの留学。たくさんインターナショナルスクールがあるけどどう選んだら良いのかわからない!と言う方に、おすすめしたい、学校の”カリキュラム”について。

それぞれ奥が深く、伝えきれないので、今回は概要をまとめてみました。

もちろん、日本の教育とは違うし、同じカリキュラムでも学校によっても違う。
実際に通ってみてお子様の向き不向きがあったりもするのですが、それぞれの特徴を把握していくことで、軌道修正もしやすくなります。

ぜひご参考にされてください!

マレーシアのインターナショナルの王道IGCSEとは?

マレーシアは元々イギリス領だったこともあり、ローカルの学校でも多くケンブリッジ式のIGCSEが採用されています。
それに伴い、インターナショナルスクールでもIGCSEのカリキュラムを採用しているところがダントツに多いです。

IGCSEの概要

IGCSEは、イギリスのセカンダリー(日本でいう中学 ・高校)の教育システムであるGCSE(General Certificate of Secondary Education) のInternationalバージョン=国際バージョン。基本的には同じで、イギリス以外で実践されているカリキュラムのことをIGCSEを呼びます。 実際にこのカリキュラムは、セカンダリーで導入されており、プライマリー(日本でいう小学校)では、ケンブリッジなどのイギリス式のカリキュラムが導入されていることが多いです。

セカンダリー、プライマリーって何?という方はこちらの基礎知識の記事をご参照ください▶︎

その後の進路は?

このIGCSEは最終学年で世界共通のテストをインターナショナルスクールで受験します。その点数によって、Foundation(ファンデーション)と言う大学の前段階のコースに申し込むことができます。

日本の大学受験と同じように、学部大学関係なく大学を受験したい場合は、さらにその先にA level(Aレベル)というカリキュラムがあり、それを受験しなくてはなりません。提供しているインターナショナルスクールもあるし、University(ユニバーシティ)ではなくCollege(カレッジ)で提供しているところへ進学が必要な場合もあります。

平たく言うと、行きたい学部が決まっていたらIGCSEの点数を持って大学(ファンデーション)に進学することできるし、決まってなければ、Aレベルをとるとセンター試験と同じような感じでその点数を持って大学をどの学部であっても受験できるようになります。

IGCSEが採用されている国は150カ国以上!

マレーシアでのことを考えると採用しているインターナショナルスクールも多いので、転校も比較的しやすいと考えられます。また、他の国にうつっても継続して学習がしやすいとも言えると思います。

大学進学に関しても、世界的に認知のあるカリキュラムであり評価基準になっているので、世界の大学に進学しやすいといえます。

日本教育との違い

基本教科書=カリキュラムに沿って勉強し、最終的にテストを受けると言うところは、日本教育と似ている部分もあります。
志望学部によっては最終的に暗記科目も含まれてはきます。

しかしながら、大きな違いは、日本は完全に教科ごと。IGCSEは、教科を横断して同じ話題を通して学ぶことができます。

例えば、チョコレート。英語は用語を、算数は分量を、理科は原材料を、社会は農園や工場のことを習う。のように、同じものを違う角度からみます。

日本でも大注目!IB

IBとは、International Baccalaureate®(インターナショナルバカロレア)のことで、スイスに発祥のカリキュラム。

IBの概要

元々世界中どこでも同じ教育を受けられるようにと始まったIB。アメリカの公立小学校では大半の学校が取り入れているなど世界的にも認知・注目されています。

日本でも高知県の公立小学校、公立中高一貫校が認定を取り、注目されました。

小学校はPYP、セカンダリーはMYP、最後2年でIBDPもしくはIBCPを取得すると言う流れになります。

マレーシアのインターナショナルスクールでは、PYPからIBを提供している学校、MYPからIBを提供している学校、IGCSEからIBDPコースを提供する学校などさまざまです。

幼い頃から学べば学ぶほど、考え方が身につくので、IBDPコースに進んだ時に、楽になると言われています。

その後の進路は?

MYP認定を受けている学校は、IGCSEのテストでの点数と同じ状態になるので、MYPの最終学年(Grade10)の最終成績を持って、ファンデーションに出願することも可能です。

Grade10は日本でいう何年生?詳細はこちらの記事で!▶︎

IBDP、IBCPまで行くと日本で言うセンター試験の結果と一緒で、その点数を持って大学に志願することができます。

世界的に認知はされているもののIBの評価はかなり厳しく、IBの点数で採用している大学も各国いわゆるトップ校のようなレベルの学校が多いので、点数の設定が高い傾向がまだあります。が、かなりの速度で認知が進んでおり、生徒数も増えているため、今後取り入れる大学も右肩上がりで増えていくと予想されます。

日本教育との違い

IBは、従来の教科書を使った教科の勉強というよりは、考える力、リサーチする力、プレゼンする力、リーダーシップ力などをつけることに重きを置いており、課題はほぼ全てプレゼンテーション形式で提出。
課題の結果だけでなく、成長度や授業態度など普段の姿勢も点数に加算されます。

点数が良いだけでは、最終結果として高評価が得られないのが特徴。良くも悪くも暗記ではないので、明確な答えがないし、積み重ねを大事としているほか、大学で学ぶような内容・考え方を幼いうちから学ぶことができます。その分、難しいので課題が終わらず深夜まで取り組んでいる生徒も少なくありません。

マレーシアのインターナショナルスクールの場合、日本のIB校との違いは、第一言語の選択。

言語は2か国語選択する必要があり、もちろん、インターナショナルスクールに通っていると第一言語が英語になります。第一言語はハイレベルでの取得が求められているため、IBDPコースのためだけに留学を考えている場合、英語を第一言語とするには、相当な英語力が必要です。もちろん、日本語を第一言語にすることも可能。その場合もハイレベルになるのと、マレーシアのインターナショナルスクールで日本語が選択できるところはまだまだ少ないため、事前に学校に確認が必要です。

ある程度幼いうちからインターナショナルスクールで英語を学ばれていれば、問題ないかとは思いますが、それでもなおハイレベルは、ネイティブスピーカーでも難しいことには変わりありません。

日本のインターナショナルスクールでも多いアメリカ式!

日本のインターナショナルスクールの多くはアメリカンスクール。

アメリカンスクールでは、アメリカ式のカリキュラムに沿って学んでいき、最終的にSAT(エスエーティー)と言うテストを受けることになります。

ちなみに、SATはアメリカンスクールに通ってなくても受験することができますが、アメリカンスクールの授業内容がSATに沿っているため、学校の学習をしっかりしていれば、試験対策が同時にできている状態になります。

また学校により、成績優秀者には、大学の単位を事前に取得することが可能なAPを採用している学校もあります。基本的には、先生からの推薦によるので、全ての生徒が受けられるわけではありません。

SATの概要

非営利法人であるカレッジボードが主催する標準テスト。元々アメリカの学校がそれぞれのカリキュラムを取り入れていたため成績評価基準の統一化のために始まりました。

日本のセンター試験と同じような位置付けですが、1年間に実施されているテストの回数が多く、満足できなければ、次のチャンスがあるのが特徴です。

APは、Advanced Placementの略で、同じくカレッジボードが主催しています。

その後の進路は?

アメリカの大学はもちろん、マレーシアの大学でも採用しているところはあります。SATの成績を持って大学に出願することが可能です。

日本教育との違い

Reading Test(リーディング)、Writing and Language(ライティングと言語)、Math (数学)(電卓使用不可、電卓使用可)の4セクションで構成されており、プラス、エッセイもしくはダミー問題の選択となっています。

それ以外に関しては、希望大学の希望学部が指定した科目の受験も必要となり、英語、数学、歴史、理科、第二外国語の試験もあります。

システムとしては、日本と同じ感じですが、何度もテストが受けられるのは大きな違いと考えられます。

その他のカリキュラム

マレーシアのインターナショナルスクールでは、そのほかに、シンガポールカリキュラム、カナディアンカリキュラム、インターナショナル・プライマリー・カリキュラム(IPC)などを取り入れているところがあります。

全体的な印象として、芸術や音楽、体育などにも重きを置いている傾向があります。また、ボランティア活動が成績評価の対象になっているカリキュラムも多く、全体的に主要教科は日本と一緒ですが、それ以外にも力を入れている印象があります。ただ勉強するだけではない教育を実践していると感じられます。

興味があるのでもっと詳しく知りたい!という方はこちら▶︎